日常が恋しい
在宅業務となり人生に体験したことのない肩こりを感じています。...
今年のGWのはじめに、竹篭職人だった祖父が亡くなりました。
体調を悪くしてからずっと、「体が良くなったら、花を入れる篭を編んじゃるけんな」って言ってくれていたのですが、
その約束は果たされないままとなりました。
という話を親友にしていたら、
本当に偶然、同じくらいの時期にすごいタイミングで
別府の竹細工職人さんを呼んで花篭を作るワークショップを
親友が働いている場所で開催することが決まったとのことで、
誘ってもらいました。
「竹の四海波花篭」
竹のアーチが4つの波に見えることからそう呼ばれるそうです。
世界には7つの海がある、なんて言いますが、昔は4つの海だと考えられていて、
つまり、四海は世界、みたいな意味があるらしいです。
(自分の名前が七海なので、勝手に縁を感じてました、笑)
ちなみにこちらが、その四海花篭を編み終わったものです。
ぽってり丸くて可愛いフォルム。
花を入れてもいいし花じゃないものでもきっと素敵。
編み方はというと、
細く均等に整えられた竹ひごを手と足でうまく抑えながら、
組んでいきます。
よく見る形だけど、自分で編んでみてわかる、
この理にかなった形状。
ハリのある竹は、編んでいくほど頑丈になっていきます。
反発する力が、篭の強度を生んでいる、、、すごい。
これを発明した人、天才だと思いました。
底面を編み終わっただけで、
「篭だーーー!!」と感動。
テーブルに移動して、波の部分を編んでいきます。
水で濡らしながら、ぎゅっと結んでいきます。
初心者でも、「何かおかしい気がする?間違ったかな?」と思ったら、
案外その通りで、人間の本能は微妙な違和感を感じとれるんだという話。
機械じゃなくて、人だからできることは、まだまだたくさんあるなあと思いました。
4つの波が完成するとぽってり可愛い形が見えてきました。わくわく。
完成!
一緒に竹篭を編んだ方々のと並べてみると、
同じ作り方で作っているのに、背が高かったり、丸めだったり角張っていたり、個性がでて面白い。
そして自分が編んだものがやっぱり一番愛おしい。笑
教えてくださった職人さんは、
女性の方で、デザイナーをしながら、別府に移住して竹細工の学校に通われているそうで、
本当に自然体で素敵な方でした。
じいちゃんとの、果たせなかった約束が、
こんな形で叶って、胸いっぱいになりました。
もっと、いろんなこと、教えてもらっていたらよかったなあ。
今持っている、祖父が作ってくれた竹篭や竹ざるたちを
これから何十年と使えるように、大切にしたいなと思います。